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■ 作品紹介「オウガバトル」シリーズ ■
■基本データ


ゲーム名:伝説のオウガバトル
発売日:1993年03月12日
(英語版あり、発売元はエニックス。プレイステーション版はアートディンク、セガサターン版はリバーヒルソフトより発売)
開発元:クエスト(現在は、スクウェア・エニックスへ事業譲渡)
発売元:クエスト(現在は、スクウェア・エニックスへ事業譲渡)
システム:スーパーファミコン
ジャンル:リアルタイム操作の戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1人
標準クリア時間:40時間〜60時間

ゲーム名:タクティクス・オウガ
発売日:1995年10月06日
(プレイステーション版はアートディンク、セガサターン版はリバーヒルソフトより発売)
開発元:クエスト(現在は、スクウェア・エニックスへ事業譲渡)
発売元:クエスト(現在は、スクウェア・エニックスへ事業譲渡)
システム:スーパーファミコン
ジャンル:戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1〜2人
標準クリア時間:40時間〜100時間超

ゲーム名:オウガバトル64
発売日:1999年07月14日
(英語版は2000年10月05日、発売元はアトラス)
開発元:クエスト(現在は、スクウェア・エニックスへ事業譲渡)
発売元:任天堂
システム:ニンテンドウ64
ジャンル:リアルタイム操作の戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1人

ゲーム名:伝説のオウガバトル外伝 ゼノビアの皇子
発売日:2000年06月20日
開発元:SNK
発売元:SNK(クエストがライセンス供与)
システム:ネオジオポケット
ジャンル:リアルタイム操作の戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1〜2人

ゲーム名:タクティクス・オウガ外伝 The Knight of Lodis
発売日:2001年06月21日
(英語版は2002年05月07日、発売元はアトラス)
開発元:クエスト(現在は、スクウェア・エニックスへ事業譲渡)
発売元:任天堂
システム:ゲームボーイアドバンス
ジャンル:戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1〜2人

−−−ここから下は、ファイナルファンタジーの世界観を取り入れたもの−−−

ゲーム名:ファイナルファンタジー タクティクス
発売日:1997年06月20日
(英語版は1998年01月20日、発売元はソニーの現地法人)
開発元:スクウェア(現:スクウェア・エニックス)
発売元:スクウェア(現:スクウェア・エニックス)
システム:ニンテンドウ64
ジャンル:リアルタイム操作の戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1人
標準クリア時間:60時間程度

ゲーム名:ファイナルファンタジー タクティクス アドバンス
発売日:2003年02月14日
(北米版は2003年09月08日、発売元は任天堂。欧州版[英独仏西伊マルチリンガル版]2003年10月24日、発売元はスクウェア・エニックス)
開発元:スクウェア(現:スクウェア・エニックス)
発売元:スクウェア(現:スクウェア・エニックス)
システム:ゲームボーイアドバンス
ジャンル:戦略的な、ロールプレイングゲーム(S-RPG)
プレイ人数:1〜2人

■概要


 古の昔、
 力こそがすべてであり、
 鋼の教えと闇を司る魔が支配する
 ゼテギネアと呼ばれる時代があった。
(シリーズ共通のイントロ全文)

 このシリーズ(作品群)は、革命や民族問題を、ファンタジー世界をベースに取り扱った異色の作品です。一作目および二作目を開発および発売したクエストがスタッフの移籍や事業譲渡などにより、オウガバトル64以降の北米・欧州版や、ファイナルファンタジー タクティクスシリーズなどを含めると、非常に多くの会社が関わっています。

 また、このシリーズのもう一つの特徴として、「タクティクスオウガ」の発売日は「聖剣伝説3」と、「オウガバトル64」 の発売日は「聖剣伝説レジェンドオブマナ」と、それぞれかなり近接していることがあります。いずれも、前作(「伝説のオウガバトル」、「聖剣伝説2」)においては、売上本数が1百万本を超えるミリオンセラーであり、同時期に発売されるのは正面勝負であると考えられますが、実際はプレイヤーの性別・年齢層が異なるという考えもあるようです。

 いずれにせよ、最新作の「ファイナルファンタジー タクティクス アドバンス」においては、「聖剣伝説」シリーズの上流にあたる「ファイナルファンタジー」シリーズの世界観を引き継ぎ、かつ制作スタッフはオウガバトルというスタイルとなったため、この二つのシリーズは事実上、異母兄弟関係となったと考えてもよいでしょう。

 このコーナーは、元々北欧神話のサイトの一部ですので、これらの作品のうち、北欧神話を元ネタとした部分が多い、「オウガバトル」および、「タクティクスオウガ」をご紹介します。

□伝説のオウガバトル

 狂気に駆られたのか、ラシュディは、かつての友であったグラン・ゼノビア王を暗殺すると、北方の軍事大国、ハイランドを率いる女帝エンドラと手を組み、ゼノビアをはじめとする四つの王国に戦争を仕掛け、わずか一年で大陸全土を制圧し、神聖ゼテギネア帝国を誕生させた。帝国の支配は恐怖そのものであり、密告や裏切りが人心を惑わし、多くの血が大地に流された。帝国歴24年、ゼノビアの辺境シャロームで、ゼノビア王国騎士団の生き残りが、帝国に最後の挑戦に挑もうとしていた…。(イントロより要約)

●システム

  プレイヤーは反乱軍のオピニオンリーダー(指揮者)となって、神聖ゼテギネア帝国の圧政から解放へ導きます。具体的には、地域ごとに一つのマップ、すなわち1ステージとし、シャロームから順に攻略していきます。一方で、反乱軍とそれに対する帝国軍は、5人一組のユニットとなって行動します。反乱軍の進軍方法などをプレイヤーは選択することが出来、迎え撃つ帝国軍とともにリアルタイムで進軍を続け、お互いが至近距離になると、ターン制(1ターンと呼ばれる周期に、1人あたり1回だけ行動できる)の戦闘に突入します。

  最終的に、そのステージの親玉を退治(場合によって、仲間にしたり、処刑したり選択を求められることがある)することにより、1ステージを帝国から解放したとみなし、すべてのステージを解放すると神聖ゼテギネア帝国は壊滅し、ゲームは終了します。このゲームではプレイヤーの行動がリアルタイムで評価され、それらの結果によってゲーム終了時のエンディングが10種類以上に分岐します。正しい行いをすれば、人々は解放に導いたプレイヤーを賞賛し、悪しき道をたどったプレイヤーは、人々に恐れられ、また、制裁を加えられることでしょう。

●世界観

 さて、話は本題へ移ります。世界観はイントロをごらんの通り、なにやら神話やら民話伝承からとってきたようなにおいはしませんか?
 ゲーム序盤では、いきなり聖杯伝説の誰かさんの名前が出てきたり、我らが北欧神話からヴァルキリーという職業名の女性が、いつの間にか反乱軍に入っていたり、中盤からは使徒の証やら、聖杯やらを集め、さらには天使や妖精が登場する一方、悪魔やらお化けやら、さらには魔狼の名前を冠した美人のねーちゃんや、ニーベルンゲンの指輪からインスパイアされたような人物までもが登場します。これらを分別するには、かなりのスペースを割く必要があることから、別の機会に詳しくご説明したいと思います。

  このゲームにおいて、北欧神話は“ヴァルキリー”と“フレイア”という職業名で登場します。いずれも女性の職業であり、槍を使って敵をなぎ払うほか、魔法を行使することもできます。“フレイア”は、“ヴァルキリー”の上位クラス(ドイツ語で言うマイスター、職業熟練者という位置づけ)であり、いわば“ヴァルキリー”が単純に強くなっただけという位置づけです。しかし、北欧神話のフレイヤはセイズ魔術やルーン文字発明に代表されるように、魔法使いのイメージが強く、実際エッダでも槍を携えて戦うという描写は全くありません。しかしながら、ヴァルキリーの仕事として、エインヘルヤルの半分をフレイヤの館に運ぶことから、フレイヤにも仕えていると考えられ、全く無関係とは言い切れないようです。

 また、前述のニーベルンゲンの指輪からインスパイアされた人物というのについては、街の人の話を聞くだけで北欧神話をご存じの方はすぐにピンとくるでしょう。

□タクティクスオウガ

 オベロ海に浮かぶヴァレリア島、古来より海洋貿易の中継地として栄えたこの島では、その覇権を巡り、民族間で紛争が耐えなかった。そうした永い戦いに終止符を打った男がいた。後に覇王と呼ばれるドルガルアである。他民族からなるこの地を統一したドルガルア王は、多民族間の婚礼を奨励し、国教を一つとすることで、こうした対立を除こうとした。

 しかし、紛争の火種は来たわけでなく、王の死後、司祭ブランタは支配者階級の大半を占めるバクラム人を扇動し、王都ハイムの独立を宣言、バクラム・ヴァレリア国を建国した。一方、島の南半分の民族主義陣営のうち、人口の七割を占めるガルガスタン系民族主義勢力は、指導者バルバトス枢機卿のもと、南半分の覇権を手にするため、ウォルスタ系住民に宣戦を布告、民族の根絶を目的とした虐殺を展開した。一方、ウォルスタ人はロンウェー公爵を旗頭として抗戦したが、わずか半年で敗北、内乱は終結を向かえたが、ウォルスタ人に対する弾圧は、なおも執拗に続いた。残されたウォルスタ人の多くは抵抗を続けたが、指導者が捕囚の身となってからはそれも下火となり、ヴァレリアの内乱は沈静化した。しかし、それが、つかの間の静寂であることを知らぬ者はいなかった…。
(イントロより要約)

●システム

 プレイヤーは、ウォルスタ人レジスタンスのリーダーとなり、この複雑に入り組んだ民族問題に正面から立ち向かっていきます。前作ではリアルタイムでゲームが進行していくのに対し、今作ではウェイトターン値によるターン制が導入され、各キャラクターの素早さを数値化することにより、素早いキャラクターはより多くの行動ができます。

 マップも地域・地方から砦・城門・市街地等へ、ユニットも五人から一人へとよりミクロなものとなり、前作が“戦略”の必要なゲームであれば、今作はタイトルの通り“戦術”の必要なゲームとなります。行動の順番および、一定のウェイトターン数における行動回数が明確化されることにより、プレイヤーの頭をさらに悩まされることとなりました。しかし、そのゲーム性の高さから現在でも評価は非常に高く、このゲームシステムは、のちの「ファイナルファンタジー タクティクス」シリーズに受け継がれることとなります。

 マップのクリアのために、「勝利条件」が提示されますが、この勝利のさせ方が、その後のストーリーに影響することがあります。前作同様マップをクリアするとストーリーは進み、最終マップをクリアするとエンディングです。前作ほどエンディングの分岐はありませんが、逆にチャプター(章)の終盤に重大な決断を迫られ、その結果次第で次のチャプターが異なるというシステムが採用されています。当然、プレイヤーの進む道によっては味方となる者と敵対したり、また、別の角度を見ることにより、他の選択肢では登場しないキャラクターが仲間に入ったりすることがあります。しかしながら、前作ほどプレイヤーは厳しく評価されず、その評価結果もさほど重要視されておりません。

●世界観

 先述の「オウガバトル」と比べてイントロが長くなってしまいましたが、単純に革命を起こす前作と比べ、さらに複雑なバックグラウンドをもつ作品です。しかしながら、やはり天使や妖精、悪魔が出てきたり、職業名としてのヴァルキリーが登場するあたりは、前作を踏襲していると考えられますが、前作で顕著であった聖杯探しなどはなく、さらに現実的な民族問題にスポットを当てているため、神話色は随分と薄くなりました。また、キャラクターにおいても、前作では超人的なキャラクターが多数登場していて、神話からインスパイアされたような設定にしやすかったと考えられますが、民族問題を取り扱う今作においては超人的なキャラクターは不要であり、キャラクターの元ネタとして神話から引用するのは大げさすぎると考えられた結果、より神話色が薄くなったと思われます。

 このゲームにおいても、“ヴァルキリー”が職業名で登場します。魔法も使える前衛キャラクター(戦闘時において、先頭で戦えるキャラクター)となっておりますが、当の北欧神話のヴァルキリーもやはり魔術のようなものは用いることがありますので(どちらかというと、サポートするようなもの)、まぁまぁ妥当な線ではないでしょうか。ただ、前作でもそうであるのですが、“アマゾネス(ギリシャ/ローマ神話)”という職業から転向できるキャラクターですので、まじめに考えると、ゼウスからオーディンへ改宗しているのかなぁという考えに至ってしまいそうです。

□このシリーズの今後

 派生作品である、「ファイナルファンタジー タクティクス」シリーズが2003年に登場しているのに対し、本流の「オウガバトル」シリーズはその2年前、2001年に登場したきりです。しかも、それは外伝的(ゲームのシリーズにおいては、シリーズ外のサイドストーリー的なもの)扱いであり、実質「オウガバトル64」以降は発売されていないとも言えます。様々な神話からおいしいところ取りをし、ゲームにおけるファンタジー世界では異質のテーマを掲げたこのシリーズも、この先どうなるかは全く見当がつきません。

■参考文献

 ・ウィキペディア日本語版および英語版




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